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薬剤師で年収1,000万円稼ぎながら副業する理由とは?【会社に依存しないキャリア戦略】

サムネ

今回は、年収1,000万円を稼ぐ現役薬剤師の給料明細をもとに、副業とキャリア戦略について深掘りインタビューを行いました!
調剤薬局でマネージャー業務とラウンダー業務を兼任し、残業は月20時間程度。一般的に見れば「勝ち組」と言われかねない働き方です。しかし本人は、その年収に決して安心していません。

なぜ、高年収でも副業をやめないのか。
なぜ「会社に依存している状態」を危険だと感じるのか。
そこには、薬剤師という職業の構造的な限界と、将来に対する冷静なシミュレーションがありました。

現在はブログ運営や、小規模薬局へのスポットバイト兼コンサルを行い、「会社の看板を外しても通用する実績」を積み上げています。副業は逃げではなく、キャリアの選択肢を増やすための手段。
本記事では、年収1,000万円という数字の裏側にあるリアルな危機感と、薬剤師が今後生き残るための考え方を、包み隠さずお伝えします。

前編はこちら

#21

年収1000万の薬剤師が副業を始めたきっかけと、高年収でも「やめない」理由 

薬剤師で年収1,000万円あれば、金銭的には十分な生活ができるはず。 それでも時間を捻出して副業を始めた「時期」や「きっかけ」はなに?
それと、お金の不安が解消された今でも副業を続けている動機や、逆に高年収だからこそ感じる「別の不安」などがあれば教えて。

きっかけと時期:転職期間中、自分の職務経歴書や履歴書を作成した際、「自分の考えを言語化する力(文章力)が足りない」と痛感したことが始まりです。

これからの時代、SNSのフォロワー数や発信力は、個人の実績として大きな武器になると考え、文章力の向上とスキルアップを兼ねてブログとSNSを開設しました。

また、管理薬剤師時代は立場上難しかった「アルバイト」という経験を、現職に就いたタイミングで純粋に「やってみたい」と思ったのも、スポット業務を始めた素朴な動機です。

高年収でも「やめない」理由: 年収950万円という数字は、冷静に見て今の自身の能力に対して「上振れている」と感じており、今は会社に依存してしまっている状態だと考えています。だからこそ、会社という看板を外しても「どこでも評価される実績」や「別の収入源」を確保しておきたいと考えています。

また、現実的な面として、子供2人の育児、マイホーム、親の介護、そして老後資金。これらを真剣にシミュレーションすると、今の収入が決して十分だとは思えません。自分のやりたいという気持ちや危機感が、副業を続ける強い動機になっています。

年収1000万の薬剤師が副業で具体的にやっていること

現在、具体的にどのような副業をしてるか言える範囲でいいから教えて。

ブログ・SNSと、現場介入型のコンサル

現在行っている副業は、大きく2つです。

① ブログ・SNS運営
テーマは「薬剤師」ではなく、
出産準備〜新生児育児中のサラリーマン男性向けの効率的育児

目的は、まず「読まれる文章力」を身につけること。
次にフォロワー獲得による個人実績の構築、
そして副次的な広告収入です。

② 小規模薬局へのスポットバイト兼コンサル
現在は規模の異なる2社に関与しています。

  • 2店舗経営の企業:
    転職期間中のアルバイトからスタートし、
    自ら成果報酬型の経営改善を提案。
    週2回の現場介入で、3ヶ月で目標達成。
  • 4店舗経営の企業:
    紹介をきっかけに「バイト兼コンサル」として参画。
    現在はコンサル業務に特化。

成果は数字に直結しています。
在宅加算・地域支援体制加算の上位取得、
在庫額35%削減、人件費月28万円削減など、
「結果を出すこと」を前提にした関わり方です。

具体的な成果: 基本調剤料や地域支援体制加算の上位区分獲得、マイナンバー提示率の向上(17%→41%)、在庫額35%削減、人件費の適正化(月28万円削減)など、数字に直結する成果を目標として結果を出しています。

報酬形態: 調剤実務は時給制ですが、コンサル業務は「月額固定+加算獲得に応じたインセンティブ」という、成果にコミットする形態をとっています。

副業が“本業の年収”を押し上げた理由。副業視点がもたらした「本業への還元」

副業(特にコンサルや自分での発信)を通じて得た視点は、本業の薬局業務にどう活きてると思う?
単なる薬剤師業務だけでなく、「売上・原価・人件費」といった経営数値への意識がどう変わったかなど、読者のためにも具体的な変化があれば教えて。

副業でのコンサルや調剤業務の内容自体は本業と大きな差はなく、数値への意識に変化はありませんでした。しかし、副業特有の「限られた時間」という制約が、私の仕事の質を劇的に変えてくれました。

短時間で成果を出す必要性から、「いかに少ない工数で最大の成果を出すか」

「いかに自分の手を動かさず、言葉や仕組みで人を動かすか」

というマネジメント視点へ切り替わりました。従来は根性と個人の時間を投じて目標を達成してきましたが、現在は工数削減と他者への協力依頼による効率的な解決手法へと転換しています。

具体的には、スポットバイトのマネジメントで培った「工数削減の視点」と、ブログ運営で磨いた「人を動かす言語化能力」を本業に適用しています。

これにより、自身の労働力に依存せず組織のリソースを最適化し、全体の生産性を向上させることができています。

「稼げない・続かない」薬剤師の共通点。副業と高年収を両立するためのマインドセット

副業やビジネスの視点を持つあなたから見て、「副業が続かない人」や「稼げない人」に共通する特徴はある?
いわゆる「雇われ薬剤師思考」から抜け出せない人が陥りがちな落とし穴や、マインドブロックについて感じることがあれば教えて。

「危機感が圧倒的に足りないこと」、そして「薬剤師をいい仕事だと思い込んでいること」だと思います。

薬剤師になる人は「安定している」「ハードじゃなさそう」といった、ふわっとした理由で目指す人が多いと感じます。就職活動もイージーで、自分で大きな決断をしなくても就職先がどこかに決まる。そうして「ふんわり薬剤師」になり、周りから「いい仕事だね」と言われて満足してしまっています。

しかし、冷静に数字を見てほしい。6年も大学に行き、学費をかけて、年収500〜600万円程度で頭打ちになりやすい仕事が、本当に「いい仕事」でしょうか。医師・歯科医師・獣医師と比較するまでもなく、一般の4大卒と比べても、生涯賃金や年収の伸び代で優れているわけではありません。

さらに、調剤報酬改定の厳格化、物価高騰、最低賃金の引き上げなど、取り巻く環境は悪化し続けています。「定額で500万円もらえるだけの資格」に、今後どれだけの価値があるのか。自分の生涯に必要な金額を考えたとき、今のままで本当にいいのか。その現実を直視できず、思考停止している人が「稼げない・続かない人」の共通点だと思います。

副業がもたらす「キャリアの安全性」と「交渉力」

副業はキャリアにおける「逃げ」ではなく「選択肢の拡大」だと考えますが、実際に副業収入があることで、本業に対して強気になれたり、精神的な余裕(交渉力)が生まれたりした経験はありますか? 「本業一本のリスク」と対比してお答えいただけると幸いです。

「何のためにやるのか」という目的の明確化と、本業の安定を最大限に利用することです。 私にとって本業は「日々のお金を稼ぐため」、副業は「スキルを磨いて本業収入をさらに上げるため」と割り切っています。

今の本業の給料は保証されている。だからこそ、副業で新しいことに挑戦して失敗したとしても、実質的には「無傷」です。この恵まれた環境を活かして、まずはチャレンジしてみることが大切だと考えています。

また、継続のために「副業に時間をかけすぎない」ことも徹底しています。ブログは通勤電車の1日1時間程度、コンサルも拘束時間を最小限にしています。自分の目的と相手(経営者や読者)の期待が一致する領域を選び、本業に支障を出さない範囲でいかに効率よく成果を出すかを重視しています。

副業は“逃げ”ではなく、キャリアの選択肢を増やす手段

7.副業に興味がある薬剤師へのメッセージ 
最後に、副業に興味はあるけれど一歩踏み出せない薬剤師へメッセージをお願いします。 「副業=起業・独立」とハードルを上げすぎている人に対し、市場価値を高めるための第一歩として、どのようなアドバイスを送りますか?

まずは、自分が「やりたいこと」「できそうなこと」の中で、お金になることを実際にやってみることです。 最初から大層なビジネスを考える必要はありません。例えば、まずは薬剤師のスポットバイトから始めてみるだけでもいいのではないでしょうか。

実際に外の現場に出てみることで、自分の強みがどこにあるのかが見えてきます。

また、管理薬剤師などの立場にいると薬剤師として他の現場で勤務することができず、高時給の案件が見つかりにくいといった現実に直面することもあります。それでも、一般的なアルバイトとして勤務することもいいのではないでしょうか、そこで初めて自分がどれだけ「薬剤師免許」という看板に守られているかに気づけるはないでしょうか。

今の安定した立場を維持しながら、まずは小さく動いてみる。その経験を通じて、自分の「個」としての実力と向き合うことが、市場価値を高めるための本当の第一歩になります。

結論

このインタビューから見えてきた結論は、非常にシンプル。

「高年収=安泰ではない」
そして、
「薬剤師免許だけでは年収は伸び続けない」

年収950万円という水準ですら、
・家族
・住宅
・老後
・親の介護
を冷静に考えれば、決してゴールではありません。

だからこそ彼は、副業を「お金のため」ではなく、
市場価値を高めるための投資として位置づけています。
本業の安定を最大限に活かしながら、小さく外に出て、自分の価値を試す。
この二段構えこそが、これからの薬剤師にとって最も現実的なキャリア戦略なのかもしれません。




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